1月8日「一球ベースボール」、「一球ソフトボール」の提案も「ボツ」

 

 今から1年1ヵ月前(2019年12月2日)、故丸山克俊先生より、次のようなお願いがありました。それは「小学館「日本大百科全書」で「ソフトボール」項の執筆を僕の代わりにお願いできないか」というものでした。私は60歳を過ぎたころからもう執筆活動は止めにして、新しいものへの挑戦をしようと決めていました。それが、ティーボール協会での活動です。でも本来、彼が元気であれば喜んで書かれたものを、体調がよろしくないということで、彼からのたってのお願いでした。私は多くの百科事典に執筆しています。またかと思いながら、親友からのお願いで、引き受けざるを得ませんでした。
 現行の百科事典のコピーが送られてきました。その内容を見ると、執筆者は私の大先輩、「古い、今は違う。」これが私の第一印象でした。じゃあ、全て書き換えるか、と思い、出版社の担当者に連絡、OKを頂く。久しぶりでの百科事典の執筆、若いころはこればっかりやっていたのにと思い、昨年の2月ごろから執筆開始。要求されたのは、歴史、競技方法、競技用具で、字数は3000字程度のこと。書き始めると早いです。一週間ぐらいで書き上げ、推敲して、そして正に遊び心で、「ソフトボールの今後」を付け加えました。下記がそれです。ぜひ、お読みください。

 「ソフトボールの今後」

 ソフトボールを今後日本に、世界に広く普及させるためには、WBCCの充実と発展をさせること。そのためには、今ISFに加盟している国と地域を200ヶ所以上に、これを目標にすることだろう。1988年ISFとIBA(国際野球連盟)が協力して野球とソフトボールの入門期の子供たちのために創作した「アメリカ式ティーボール(Teeball)」や1981年に発足した「大学スローピッチソフトボール研究会(吉村正会長)が創作し、1933年に「日本式ティーボール」として完成させたゲーム等を世界に普及させることが、焦眉の急であろう。
 また、一方ソフトボールをオリンピックの競技種目として普及させ、定着させるためには、インプレー中は、競技者全員が動いているベースボール型ゲームを創造することが今求められている。
 それが「一球ベースボール」、「一球ソフトボール」。これは投手が1球ストライクゾーンにボールを投げたならば、打者はそれを打つ(ストライクとは打つという意味)、見送れば即アウト、投手がストライクゾーンから外れるボールを投げ、打者が見送れば、即走者1塁(今日でいう四球の意味)。間延びしないベースボールゲームを創作し、世界に普及させることである。
 ソフトボールを今後さらに発展させるためには、野球とソフトボールのスターターゲームである「ティーボール」はとても参考になるベースボール型ゲームである。
 結論から言うと、この原稿は、「ボツ」でした。(笑いながら)残念です。この百科事典の監修者が「NO」と言ったようです。当然でしょう。監修者は見識のある立派な人だと思います。でも私は、私が75歳でなければ、この原稿は書けないし図々しいものです。これを小学館の百科事典に載せろというのですから。
 そこで、私は、編集者に言いました。私がこの百科事典の監修者であってもこの原稿は、「NO」と言いますよ。と。編集者も、ほっとしたような電話の対応でした。
 どうですか、皆さん。私たちが28年前「日本ティーボール協会」を立ち上げたとき、「お前は、ソフトボールや野球界に喧嘩売るのか、ソフトボール界を裏切るのか」とよく言われました。でも、それから約30年、今、「日本式ティーボール」は、野球界からもソフトボール界からも注目されています。上記の「ボツ」の原稿も28年後には、私はきっと見直される・皆が感心する、そういう時が来ると思っています。
 オリンピックとは、その競技者が、見た目で、一生懸命動きまくっていなければ、「競技」として、認められにくいのです。野球は素晴らしいサイコロジー(心理学的な)スポーツの一面もあります、外野手は動きまくりません。そんな賢い頭を使うスポーツを分かる人は、世界に少ないということを我々は知っておくことが必要です。選手が比較的動きまくる「ベースボール型スポーツ」を創造することがIOCの理事の皆さんに理解してもらいやすくなるのです。(学校体育の場でも同様のことが言えるかもしれません)。

 ティーボールを参考にして今後発展するであろう「一球ベースボール」、「一球ソフトボール」が世界に広がっているときは、私は、この世にはいません。若い方、これからの野球・ソフトボール注目してください。宜しくお願いいたします。