1月24日 日本代表、カージナルスのヌードバー選手、先輩ホーンスビー、ミュージアル、ブレーザーに負けるな!「ティーバードさん」も忘れずに

 今日の日刊スポーツ一面トップは、セントルイス・カージナルスのラーズ・ヌードバー選手。その見出しを紹介しましょう。「大和魂」「『僕は日本代表です』9歳の時に宣言」「野球とアメフト」「母久美子さん『ひょうきん者』の次男を語った」「栗山監督から電話『冗談でしょう?』」二面の見出しは「家では靴を脱ぎ富士急ドドンパに乗る納豆侍ヌードバー」。

 ヌードバー選手は、3月に開催されるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)日本代表に選ばれた
メジャーリーガーです。父はオランダ系アメリカ人(※ニッカーボッカー)。母が日本国籍のため、日本代表として出場できるのです。ヌードバー選手は身長190.5センチ、体重95.3キロ。2021年6月にメジャーに昇格。日刊スポーツの報道ですと、昨年は打率.231、本塁打19本、打点55。朝日新聞では、打率.228、本塁打14、打点40とありました。いずれにせよメジャーでレギュラーを取る、そしてこの成績、凄いです。栗山監督が侍ジャパンに抜擢するのも納得、期待大です。

 野球を始めたのは5歳の頃。高校時代は野球とフットボールの選手。ポジションは、野球では外野手、フットボールではクォーターバック。野球でもフットボールでも数回MVPに選ばれたとのこと。大学は野球の名門南カリフォルニア大学(南カ大)、あのデドー監督がいたことでも有名です。2018年カージナルスからドラフト指名を受け、21年にメジャーの昇格したのです。

 ヌードバー選手!カージナルスのユニフォームが似合っています。私は古くからカージナルスはとても興味を持っていました。ハワイのビジネス・カレッジに留学中、下宿の庭にちっちゃーいカージナルに似た鳥が来るのです。可愛くてね。14年後、ハワイ大学客員教授をしていた時も、教員寮の横の庭にこの鳥が来るのです。やはり可愛いかったです。円安で3食の食事が十分摂れない留学時代、この鳥が心を癒してくれました。大好きな鳥です。

 カージナルスといえば、先ず思い出すのはロジャース・ホーンスビー。4割を3度達成し、1924年は.424の最高打率を残した名選手。その後は、やはりこの人、一塁手スタン・ミュージアル。守備も打撃も惚れ惚れするような選手でした。私は彼の本を留学時代よく読みました。その時の三塁手がケン・ボイヤー選手、そして二塁手があのドン・ブラッシンゲーム選手。すべてが伝説の名選手です。

 皆さん!ドン・ブラッシンゲーム選手を知っておられますか。日本ではドン・ブレーザーと呼ばれていました。日本の南海ホークスに入団。「シンキング(考える)・ベースボール」を日本の野球界に叩き込んでくださった恩人です。同名の書籍は日本で野球の教科書としてベストセラーになりました。南海ホークス時代青年監督だった野村克也氏が彼から多くのことを学んだのは知る人ぞ知るです。その二人の間の通訳をしたのが私の大学時代の同級生市原稔氏。市原氏はこの日本ティーボール協会創設した時の国際委員。ブレーザー選手が南海退団後、阪神タイガースで監督を務めたとき、そのヘッドコーチは市原氏でした。

 さてここで重要なことを紹介します。

 カージナルスのことを思うと次から次へと様々なことが思い出されます。そこで、皆さん我が日本ティーボール協会が出版している「ティーボール入門」の表紙、真ん中上が「ティーバードさん」下が「ユニフォームを着た野球・ソフトボールの少年少女」を覚えておられますか。そうです。この「ティーバードさん」が、何を隠そうこのカージナルスのシンボルキャラクターの「絵」を参考に描いて頂いたものです。

 カージナル(鳥)がバットを持って、投球を待つ姿勢が、打者にとって理想の形なのです。私はある日、荒川博副会長に「このカージナルのフォームで、ティーボール協会のシンボルキャラクターを描いてもらおうと思うのですが、如何ですか」と相談しました。荒川先生は即答。「先生!このフォームは素晴らしい、これで行こう」でした。決定です。イラストレーターさんには、このバットを持つ角度は絶対に変えないでください、とお願いしたのです。

 カージナルスから、日本ティーボール協会はこのような影響を受けています。

 ヌードバー選手!この度は日本代表選手選出、誠におめでとうございます。WBCでの活躍を期待しています。この選出がきっかけとなり今年のカージナルスでの活躍がとても楽しみです。一日でも早くホーンスビー選手、ミュージアル選手、ボイヤー選手のような大スターに近づいてください。熱烈に応援します。

 また、メジャーで成功後は、ぜひ日本の野球界に何らかの形で貢献してください。先輩のドン・ブラッシングゲーム選手のように。「ヌードバー選手!」、日ハムの加藤選手に続き、日米野球の懸け橋となるべき選手が、またまた現れました。日本野球界にとって誠に嬉しく、喜ばしいことです。この選出を決めた栗山監督のクリーンヒット。この抜擢は、次の世代に繋がります。

 皆さん! ヌードバー選手の今後の活躍を、応援しましょう!

※ニッカーボッカー(オランダ系アメリカ人)とは、アメリカのプロ野球を普及させる上で、重要となった集団です。ニッカーボッカーという球団もありました。