8月12日「オオタニさん!2桁勝利、2桁本塁打、ベーブルース以来104年振りの快挙です」

 一昨日、オオタニさんが、1シーズンでの2桁勝利、2桁本塁打を達成しました。この偉大な記録は、あのべーブルースが記録を残して以来、104年目の快挙でした。投手として、6回を4安打無失点、試合は5対1でエンジェルスの勝利。これでオオタニさんは10勝目。9勝を挙げて以来、7度目の挑戦で勝利したのです。打っては、25号ソロホームラン、これはイチローさんのメジャー通算117本を抜き、日本人歴代2位の118本目でした。

 さて、ベーブルースとは、誰! それは野球の申し子とも神様ともいわれる伝説中の人です。世界の偉人、伝記シリーズでも必ず登場する人。私も小学生の時、彼の伝記を読みました。思い出してみましょう。ベーブルースは1895年メリーランド州ボルティモア出身、メジャーデビューは、1914年レッドソックスからです。そこで、エースとして3度のワールドシリーズに出場、いずれも勝利して世界一になりました。その後、1920年にニューヨークヤンキースに移籍、ヤンキースでは、打者に専念し、通算打率342、通算本塁打は714本で歴代3位、通算打点は歴代2位の2214。本塁打王12回、打点王5回。彼の背番号3は、勿論永久欠番です。

 ベーブルースは誰もが認める世界一の野球選手です。オオタニさんはその偉大な選手と並んだのです。これは、この「理事長からのメッセージ」に取り上げない訳にはいきません。オオタニさん! 凄すぎ! おめでとうございます!

 ここで、有名人がオオタニさんをどのように評価しているかを、少しばかり紹介しましょう。MLB公認歴史家ジョーン・ソーン氏は、「現代の野球では比類なき快挙」「一番うまい選手がチーム内で全てにおいて誰よりも秀でている。我々が幼少期時代に(学生野球で)見た光景に逆行させられる。一生に一度見られるかどうかの存在だ」と。(朝日新聞から一部引用)

 ベーブルースの孫であるトム・スティーブンス氏は、「あなたは二刀流として未知の領域にいて、この偉業まで自分の力でたどり着きました。(略)あなたが二刀流をやると宣言していることは、勇気と、自分の能力に対する自信がある証です。そういうもの(勇気と自信)はベーブも同じく持っていました。(略)」と日刊スポーツへ祝福のメッセージを寄せています。

 この偉大なニュースの中で、私が最も印象に残ったオオタニさんの言葉は、「単純に2つやっている人がいなかったというだけかなと思うので、それが当たり前になってくれば、もしかしたら、普通の数字かもしれないですし、それは単純にやっている人が少ないっていうことかなと思います」でした。

 少年野球、中学校・高校で野球をやっている中心選手の多くは「投手で4番」です(不肖私もそうでした)。それをよりレベルの高い野球リーグで続けるのはほぼ不可能です。誰一人としてオオタニさんのような二刀流は出来ないと思いますよ。オオタニさん!