第23回日本ティーボールセミナー

2016年1月16日(土)開催
幼児、小学1・2 年生用どか点ティーボールを提案する

◆ どか点ティーボールの魅力を考える
◆ ティーボール・フォー・オール


開催要項

➡ 第23回日本ティーボールセミナー実施要項(PDF)

理事長報告 吉村正氏
(早稲田大学人間科学学術院教授)

 皆さん、こんにちは。本日は、北海道から沖縄まで約220名の方が、ここ早稲田大学国際会議場にお越し頂きまして、大変ありがとうござ います。今日本のティーボールは、皆さん方のご尽力のおかげで加速度的に普及しております。特に、5年前から小学校の学校教育、3年4年5年6年生でありますけれども、必修でこのティーボールが入って以来大変な勢いで普及しております。
 そして、課外活動また地域のティーボール活動では、ここにいらっしゃる方のお力によってオープン大会等開催して頂いている、そちらの方も地道に大きな広がりを見せているところです。冒頭にあたり、全国からお越し頂きました役員の方々に心から感謝を申し上げ ます。
 今日は、皆さん方の資料の1ページにありますように、タイトルを「幼児、小学1・2年生用どか点ティーボールを提案する」という内容で18時までみっちりやらせて頂きます。この幼児と小学校1・2年生に普及させようという活動はですね、このセミナーでは12年前からスタートさせました。14年前に、このティーボールを小学校の3、4年生で授業に入れさせて頂きました。その内容は、ご存知のように止まっているボールを手やバットで打つゲームとしてですね、入れさせて頂きました。学研の体育の副教材等には、「ティーボール」と固有名詞が用いられたのでありますけれども、巷ではそのティーボールというのはまだ まだ分かっていないというのが現状でありました。先ほど言いましたように、5年前には例示として固有名詞「ティーボール」というのが入りました。
 そしてこの12年間にこの幼児にどのようにして野球を普及させていくかということを実践と研究をして參りまして、ようやく去年くらいにですね、和歌山国体で方向付けることが出来ました。それは今まで幼児に対して、キャッチボールとかフリーバッティングとか、そういう類のティーボールが遊びであった訳でありますけれども、遊びを競技化した、ゲーム化した、これを、今年をスタートの年としてですね、3年5年7年をかけて幼稚園や、小学校1年生に競技としてプレイ出来るように持っていきたい、そう考えています。今日のティーボールのセミナーの主旨は、まさにそれであります。
 さて、その細かいことを説明する前に、今日は特別のゲストの先生方が数名いらっしゃいますので、私の方から紹介をさせて頂きます。資料Iのセミナー要項をご覧下さい。今タイトルは申し上げましたね。主催は我々でありますけれども、共催はそこにある様に、公益財団法人日本リトルリーグ野球協会にお願いしております。今日は会長の坂谷内先生がお見えでありますので、ご紹介させて頂きます。大きな拍手でお迎えください。このセミナーに共催して頂くと同時に、昨年の8月18日に行われた西武プリンスドームの大会では、準優勝はリトルリーグからのチームでありました。東北の方、関東の方、九州の方、リトルのチームが非常に強いです。学校単位で出ているところ、小学校のソフトボールクラブで来ているところ、軟式のクラブで出ているところ、一般で集めたところの人達もですね、非常にいいゲームをさせて頂いています。このセミナーと全国大会は、共催という形でやらせて頂いております。次にその下、後援のところでありますけれども、文部科学省が23年間後援してくれていたのですが、今年から文部科学省ではなくてスポーツ庁。 今年はスポーツ庁、そして引き続き厚生労働省、今年は何よりもですね株式会社ジャクパ、幼児教育の日本の大手中の大手の会社でありますけれども、こういう立派なセミナーを全国の皆さんを相手にやっているのだったら応援させて頂こうじゃないかということでです ね、厚生労働省、スポーツ庁と同格でお入り頂きました。大きな支援、バックアップをして頂くこととなりましたので、ご報告させて頂きたいと思います。
 今日の、その後のラインアップはですね、このプログラムの通りです。ただ、海部先生と荒川先生が、20年間皆勤でいらっしゃったのですけれども、お二人とも86歳ということでですね、急に寒くなったものですから体調が悪く、「吉村さん、やっといて」というようなことで、私は今ものすごいお二人の重みを両肩に背負い、汗をかいているところであります。その海部先生の代理人は、我々日本ティーボール協会の顧問の五十嵐先生に、こ の後会長代理の挨拶をお願いしたいと思っております。その後は、総合司会の高橋常任理事の方から案内があるかと思います。そして、今日は4名の素晴らしい先生方に基調講演 をして頂きます。亀岡先生、吉永先生はレギュラーでありまして、今日はとても嬉しいことに、野端先生、公益財団法人日本野球連盟専務理事にも基調講演をして頂きます。野端先生は、昨年の7月23日の幼児と保護者のティーボール、出席者は2500名来られた訳でありますけれども、それを企画、決断、運営を中心となってやられた素晴らしい先生です。 講演するのは嫌だと4、5回お断りなされたのですけれども、平身低頭お願いをしてですね、このようなティーボールは野球の底辺拡大に最適ということで、この後お話を頂戴することとなっています。どうぞよろしくお願い致します。
 東京ドームのイベント、それから11月8日だったでしょうか、京セラドーム、やはり野端先生が中心になってやられたのでありますけども、それをジャクパの強力な若い指導者、その責任者でいらっしゃる黒羽先生は、野球に非常に理解がある方で、基調講演IVでは、子どもを愛する心から、元気が一番という気持ちでという抱負を頂きます。フリーディスカッションはこうやってティーボールの魅力を考える。先ほど言った通りです。これが今日のメインセッションであります。ディスカッションに関しては、ティーボールフォーオール、ベースボールフォーオール、国民皆野球、国民のすべての人に野球をやってもらう。国民のすべての人にティーボールをやってもらう。ということです。特にこのラインナップを見て一人ひとり説明すると時間がありませんので、去年の健康福祉の大会では5歳の子どもから95歳の方まで参加された大会の楽しい話も奈良先生から聞かせてくれるのではないかなと期待しております。
 それから陳先生と今日は中国から3名の体育指導者の方々が来られています。ご紹介したいので、陳先生よろしくお願いします。
(陳先生)こんにちは。
(吉村正理事長)日本語でなくても大丈夫ですよ。ニーハオ。(拍手)韓国がこの日本で作ったティーボールが必修授業入れて台湾も必修に入れて、中国本土では陳先生のご努力で最初は0だったんですけれども、今は3000校前後のところでティーボールをやられているという話。こういった話も聞かせてくれるのではないかなとも思っています。
 今韓国と言いましたが、韓国の朴先生お見えでしたよね。なんでそんな遠いところに… (拍手)
17、8年前でしょうか。朴先生、徐先生が日本に我々が作りましたティーボールを学びに来られて、その後韓国でもまさに日本と同じティーボールがですね、学校教育に入っていて、日本よりも韓国は普及しているというぐらいですので、朴先生はご努力、ご尽力な されました。また特別出演という形でお話頂ければ非常にありがたいなと思っております。次に後の資料を簡単に説明しておきますと、2枚目がですね、今年の全国大会は昨年と 同じように8月18日に西武プリンスドームで決まりました。8月18日です。それでこの一覧表をご覧頂いて分かりますように、今年は47都道府県全てで予選会をやります。その代表者の方々が、今日ここに多くの方お越し頂いていると思いますけれども、予選会よろしくお願いします。その予選会も産経新聞がすべて記事にするということです。そして次の資料は去年の全国大会が産経新聞に、カラーで掲載されたものです。全面的にボランティアで子ども達の活躍を載せてくれました。これからも継続してこういうことをやっていこうと思っております。皆さん方の大会の前に、産経新聞の方にご連絡頂いて、子ども達が喜ぶような「写真」ですとか「文Jをですね、産経の方でお出し頂けると大変ありがたいと思っております。次の資料が中国語で書かれていますので、オッケーですよね。昨年私は中国のティーボール協会と塁球協会、ソフトボール協会ですけれども、そのトップの方と調印式を陳先生の仲介で行って參りました。また中国と交流会をこれからもずっとやりましようということでサインして参りました。従いまして、今年の8月の夏の西武プリンスドームには中国のチームも韓国のチームも来てくれるだろうし、また北海道の北の甲子園の札幌ドームでの大会も同じように中国や韓国から来てくれるだろうと思っておりま す。
 そして、ティーボール入門。これは16日、3日前に完成致しました。この中に小学校のどか点ティーボールを新たに掲載致しました。17ページに今までのどか点ティーボールを 記載してありますけれども、幼児、小学校1年生用のどか点ティーボールを7ページ、8ページに記しました。このプレイの仕方は和歌山国体で非常に盛り上がりました。それは 後のディスカッションの時間にご報告させて頂きたいと思います。次が先ほどからビデオ で流れていた野端先生が軸となって決断されましたティーボール教室の第1回のパンフレットです。ここに第10回記念全国小学生3・4年生ティーボール大会。8年前の古い資料。こんなものを持ってきました。なぜかわかりますか。その冊子の26ページにオコエ瑠偉が出ている。8年前あの大会にオコエ君が出場していたという証なのです。それ以外は健康福祉の大会です。資料を通しての感想、報告等は以上です。
 今年はそのような流れということですけれども、まず来月ベースボールマガジン社から 『ティーボールのすべて』というものを出版します。DVD付きです。これは小学校、幼稚園に有効な書籍となります。今学校選定図書に入れようと努力しているところです。2月15日発行だと思いますので、まずは立ち読みからよろしくお願いします。4月2日には広島マツダスタジアム、広島市民球場で選抜のティーボール大会が開催されます。西日本からお出で頂いている方は檀本さんが中心でおやり頂いておりますので、いいチーム等たくさん出して下さるようお願い致します。私も行くつもりです。5月、6月はみなさん方の 地方のオープン大会、全国大会の予選大会是非是非よろしくお願いしたいと思います。3回目になりますけれども8月の全国大会は8月の18日と確定させました。北海道は授業が 始まっているのでもう少し早くならないか、というようなことをいつも言われているのですが、西武プリンスドームとの交渉で申し訳ありませんけれども、昨年と同じ日にやらし て頂くということでご勘弁頂きたいと思います。秋はオープン大会で障害のある方と無い 方であるとか、先ほど言いましたように70歳、80歳、90歳の野球が好きな方に、ゲートボールをするのではなく、また野球界に戻って頂くためにティーボールをやって頂くというようなオープン大会を皆様のお力でやって頂きたいなと思います。
 そして最後に私事ではありますけれども、私が今年の3月で早稲田大学の教員になって 41年。3月をもって退職致します。4月からは高田馬場の狭い、研究室からすると本当に狭い事務所なのですけれども、行きます。フルタイムで、ボランティアで頑張ろうかなと思っています。労務と経理の方も富塚さんと岩浪さんとスクラムを組んで、皆さんの大事な会費を無駄のないように使わせて頂いて、より我々の手作りのティーボールを、日本を軸にしてアジア、東アジア、それから野球をやっていない国に普及させていければ素晴らしいな、という風に思っております。そのためにも今日お集まり頂いた皆さん方のお力が 絶対的に必要でありますので、これからもエディ・ジャパンのラグビーに負けない強いスクラムを組んで、皆様とやらせていただければ大変ありがたいと思います。どうもありがとうございました。本日はどうぞよろしくお願い致します。


顧問御挨拶 五十嵐勝雄氏
(株式会社ジャクパ代表取締役会長兼社長)

 皆様、こんにちは。ただいまご紹介を賜りました、ジャクパ社長の五十嵐でございます。日本ティーボール協会の顧問を拝命致しております。今日は大勢の方にお集まり頂きまして、誠にありがとうございます。さて、冒頭の吉村先生のご紹介のお話で、海部会長、荒川副会長 が今日ご不在ということ で、その代理で大変僭越で ございますが、私の方からご挨拶をさせて頂きたいと思っております。私は、昭和50年にこの早稲田大学の当時の第一法学部の卒業でございます。それから民間企業に入りまして、20年前にこのジャクパの会社に社長として入りました。もう20年経ちますが、私どもは全国で1200の北海道から九州までの幼稚園、保育園で体育指導並びに英会話授業を行っております。現在19の支部、そしてまた10年前からは海外に展開致しまして、日本の子ども達が段々減ってきている、100万人を下がってしまっているということで、これからは海外に出資しようということです。10年前からは、シンガポールに合弁会社、100%子会社を持ちまして、シンガポールで体育指導を行っていました。そしてまた今年はインドネシアに幼稚園を設立して、これはシンガポールのパートナーと一緒にやっていきます。それからインドネシアの子ども 達に体育を指導していこうかなということで今行っているところでございます。今日はこれから私どもの社員3名が講演をさせて頂きますけれども、その中で詳しい会社の内容はお話をさせて頂けると思っております。
 吉村先生との出会いなのですが、不思議なご縁でございまして、私も先生も東村山に住んでおります。そしてまた、先生とお話をしている中で先生のご実家が京都の宇治にあります、大きな幼稚園が2つございますが、お兄さんたちがおやりになっております。たまたまお話をしているうちに、私どもの契約に至りました。本当に奇遇な縁でございまして、家といい、そしてまた契約面ということで、吉村先生から色々とお話を聴く中で、ティーボールというものの素晴らしさ、そしてこれは私どもの事業領域であるなと感じております。是非ともこのティーボールを全国的に、そして私どもが展開しております海外でもティーボールを普及させたいという思いで一杯でございます。これから私ども社員一同が協力し合って、皆様とご一緒にこのティーボールを幼少児、そして小学1、2年生に普及させていきたいという風に考えております。
 昨年開催された第18回の全国大会を拝見させて頂きまして、その中で子ども達が本当にハツラツに、楽しそうな姿に感動致しました。このティーボールは、皆様が本当に熱意を 込めて行っている訳ではございますが、私もこの仲間に入れさせて頂いて、これからこのティーボールを全国的に普及させていきたいという風に考えております。今子どもの体力の低下というものが非常に大きな問題になっていますが、小さい時から運動させるという ことがどれほど大事なことかということを、仕事を通じて感じております。先般も、シンガポールの子どもと日本の子どもの体力を比較したのですけれども、これも早稲田の前橋先生にお願いをして企画をしてもらいました。そうすると、日本はまだまだシンガポールに比べたらいいのですけれども、10年前、20年前に比べるとだいぶ落ちてきております。これを何とかしなきゃいけない。怪我が多いのですね。私ども、スポーツ教室を行っていても、子ども達が受け身を知らない、そして怪我をものすごくするということで、こういったスポーツを通じて子ども達の健全な育成をしていきたいという風に考えております。こ のティーボールは老若男女、そして障害を持った方でも、親子でも、誰でも参加できるということで非常に素晴らしいものだという風に思っております。是非ともこのティーボールをこれから全国、そして海外に展開をしていきたいと、そのお手伝いをさせて頂ければ幸いであります。私も微力ながら尽力したいと思っております。どうぞよろしくお願い致します。簡単ではございますが、挨拶と致します。ありがとうございました。