10月27日 石川投手42歳、青木選手40歳、活躍中!青学・日向高校・早稲田、そして「ジャイアンツカップ」
日本シリーズ第4戦は、オリックス1-0スワローズでオリックスの初勝利。とても見ごたえのある投手戦でした。特に5回1死から塩見選手が三塁打を打った後、それまで快投を続けていた山岡投手を宇田川投手にすぐさまスイッチ。随分思い切った継投策に出たなと思いました。中島監督の采配が、吉と出るか凶と出るか、神のみが知るでした。結果は宇田川投手の好救援。2番山崎選手をフォークで三振、3番山田選手もツーストライクから同じくフォークを投げ、見送り三振、ピンチを脱しました。この場合、三振を取りたいという中島監督の意図・采配はお見事。宇田川投手の速球系は150キロ後半、フォーク140キロ前後、若月捕手のリード、その全てが光りましたね。
私がこの試合で最も注目したのは、42歳9か月で先発した石川雅樹規投手と40歳の青木宣親選手です。試合では、二人ともベテランの味を随所に見せてくれました。先ず、石川投手は5回2安打1失点、88球を投げきる見事な投球でした。私は石川投手を青山学院大学時代から観ているものですから、そのピッチングスタイルは年齢とともに変えながらも、打者に如何に打たれないかを追及しての投球。これに興味を持ちました。1回に2四球、2回にも同様に2四球。どうなることか?このケースは点を取られてもおかしくない流れです。そこで見事に踏ん張れる投球術の素晴らしさ、豊富な経験、ベテランの味を随所に見せてくれました。
青山学院大学対決、石川投手と杉本選手、これは1勝1敗ですか。次いで、石川投手対吉田正尚選手、これは2勝1分(四球)で、石川先輩の勝ち!しかし、石川投手は、後輩杉本選手のタイムリーヒットで敗戦投手、残念無念でしょう!
一方、青木選手は4戦目にして「6番左翼」初の先発。ヤクルトの選手の中には、青木選手と似たような歩き方、また、打撃フォームをする選手が何人かいます。これは、如何に青木選手がチーム内で、信頼され、尊敬されているかを示す証となります。高校は宮崎県日向高出身、早稲田大学では、投手から外野手にコンバートされ、当時の野村監督と私が一緒に書いた学生野球の技術書のモデルにもなってもらいました。当時から桁外れの好青年。その彼が、2回先頭打者でライトへのヒット。役割をきちんと果たされました。試合後の高津監督は、青木選手に対して「いい働きでした」と。私も同感です。
青山学院大学同様、早稲田大学対決はないのか。残念ながらオリックスには早稲田大学OBの投手はいません。でも、日刊スポーツ1・2・3面と日本シリーズの記事を読んでいると、青木選手の高校、大学の先輩の写真が掲載されていました。
それは日本ティーボール協会元顧問織田淳哉氏です。大学では投手として活躍、読売ジャイアンツでも投手。その後、頭脳明晰ゆえ、一時期捕手に転向、引退後は、フロントで地道な野球普及活動に全力投球されました。その織田氏がこの度スカウトとして、今夏市立船橋高校で「森本ツインズ」として有名になった弟森本啓星投手の指名挨拶に行かれたとのことです。
織田氏には、日本ティーボール協会設立後、早い時期から様々お世話になりました。日本ティーボールセミナーへの出席は勿論のこと、最も印象に残っているのは、西武新宿線の上井草野球場に12面のティーボール場を用意して「東京オープンティーボール大会兼関東健康福祉合同オープン大会」を開催した時に、障がいのある方々のチームとない方々のチームが一緒になってプレーをする試合に感動を覚えられたことです。
その大会を見学した後、この「健康福祉」の大会には「ジャイアンツカップ」を提供しましようという申し出を頂きました。その後、シーズン最高の栄誉である「正力賞」を獲得したジャイアンツの選手に対しても、その賞金の一部を、東京都周辺の養護学校へ「ティーボールセット」を寄付する活動にも協力されました。
日本協会顧問の役職に関しては、現場へ復帰されるということで、退かれたのです。本日の新聞で現在はスカウトで活躍中と分かりましたにで、また連絡を取り、様々良い連携を取って行きたいと思っています。
十数年前、私が宮崎連盟の協会再編等で宮崎市にお伺いした時、織田氏のお父上ともお会いして、宮崎県においてもこのティーボール普及活動にご理解いただきました。立派なお父上でした。
本日は、石川投手の活躍を観て、青学の先輩後輩の関係。青木選手を観て、日向高校・早稲田の先輩・後輩、そして織田氏を通して「ジャイアンツカップ」までも思い出しました。
経験豊富、ベテランの活躍は、微笑ましく、頼もしいです。石川投手、青木選手!ありがとうございます。いつまでもご活躍ください!