3月30日 WBC「4番ライト、吉田正尚選手ー」、「青学」。「ソウル五輪主将、筒井嵩護先生ー」、「関学」。二人の今後の活躍を祈ります

 メジャーは明日開幕。昨日吉田正尚選手が最後のオープン戦では、センターオーバーの本塁打、相手はメジャー通算116勝のモートン投手からでした。テレビで観た感じでは、ストレート系の速球を、見事にジャスミート。吉田選手は、節目節目で素晴らしいバッティングを披露します。知的で、集中力があり、選球眼もよく、パワフルなスラッガー。昨年ア・リーグ最下位のボストン・レッドソックスを今年は吉田選手が4番打者として、優勝を争えるチームに引っ張ってくれることでしょう。

 吉田選手と言えば、先のWBC準決勝イタリア戦、7回0-3で負けている時に起死回生の3ラン本塁打、それも左腕ロメロ投手のチェンジアップを右手一本でライトオーバー、これで侍ジャパンは息を吹き返しました。ベンチ内は総動員でお出迎え。こうなると野球(試合)の流れは、日本に来ます。

 その後、9回大谷選手が右中間への二塁打、塁上で両手を上げ、ベンチの選手達を鼓舞するあの動作、何回見ても見事です。無死二塁、そして、同点3ランを打った吉田選手に回ってきました。投手は多少逃げ気味で四球、無死二塁一塁、次の打者は村上選手。今までの試合では、17打数4安打、本塁打は0。その上、この試合でも、3打席3三振。相手投手は吉田選手を警戒し、次の村上選手で勝負しようと考えます。そこで、あの村上選手の決勝打。そのお膳立てをしたのは、間違いなく大谷選手とこの吉田選手でした。

 吉田選手は、京都の隣の福井県出身、そして大学は渋谷の青山学院大学、所謂「青学」です。私の近くで野球をプレーされたという記憶があります。

 私の近くで野球をされた方というと、日本体育大学ソフトボール部部長筒井嵩護先生を思い出します。先生は兵庫県尼崎市の出身、関西学院大学。「関学」を卒業後、和歌山県にある住友金属に入社、1988年には、ソウル五輪で銀メダル、その時の主将。同年、社会人野球でベストナインにも選出された名選手です。

 「青学」と「関学」、何か似ているように思うのは私だけでしょうか。

 その筒井先生の「ご退職記念パーティーのご案内」(3月11日開催)が、私の手元に届いたのが1月の終わり。すぐに「出席」の返事を出しました。そしたらソフトボール部監督から「スピーチと乾杯の音頭」をお願いしたいとの電話。私と筒井先生とは大学、野球・ソフトボールの指導・研究等で仲良くさせて頂いたので、即「OK」の返事をしました。

 パーティー当日は、早稲田大学ソフトボール部が関西遠征中。私は当日の昼に京都駅から会場がある横浜駅に向かいました。筒井先生と私は、日本体育大学の野球・ソフトボール研究室で初めてお会いしました。就任当初先生は、野球部の監督を6、7年務められ、その後、ソフトボール部部長に就任されました。そこで先生とは、一気に親しくなりました。

 筒井先生は、現在、一般財団法人全日本野球連盟の副会長、公益財団法人日本野球連盟も副会長等、アマチュア野球界の重鎮です。そのパーティーには、山中会長初め野球関係者が大勢参加されていました。

 私が全日本大学ソフトボール選手権や東京都大学ソフトボールリーグ戦の会場に着くと、先ず探すのが筒井先生。会って話をするのは、ソフトボールや野球だけでなく、選手のユニフォームの着こなし方、練習や試合態度、言葉使い、野球・ソフトボールを通しての人間教育等でした。話し言葉は、お互い関西弁。楽しかったです。今後は前述した野球関係の連盟の副会長として、野球界に恩返しされます。

 パーティーの帰り際、私は筒井先生に「日本ティーボール協会」の「顧問」に就任してくださいとお願いしました。前出の小川先生は、この協会の「参与」。設立当時は「理事」。日体大からの先生が「顧問か参与か理事」を引き受けてくださると、この協会がさらに充実します。先生からの返事が待ち遠しいです。

 さて、「青学」出身の吉田選手、レッドソックスでどのような活躍をなされるのか、楽しみです。野球で身長の高い低いは、あまりバッティングには影響しません。身長が低いと必然的にストライクゾーンは狭くなります。狭いストライクゾーンではボールの動きは少ないです。狭いストライクゾーンに変化の大きいボールは投げにくいのです。即ち、投球で高めに伸びるボールを投げると、高めに行く程変化は大きくなります。同様に低めに投げると、低いほどそのボールは鋭く落ちます。横の変化も同様です。真ん中から外に行くほど変化は大きくなるのです。

 投球が真ん中近くに来たときは、スライダーであっても、カーブであっても、その変化は少ないのです。それを吉田選手は良く理解されています。昨日のホームランは、あまり変化をしなかった真ん中近くの速球系のボールでした。見事に本塁打。今年のメジャーでの活躍が楽しみです。

 「青学」と「関学」出身の偉大な野球人、新しいステージでの活躍を祈ります。