1月6日「京都成章高校ラグビー部の活躍」と「福西康雄先生」

 昨日、全国高校ラグビー大会の準決勝が行われました。私が注目したのは、京都成章高校です。この学校の設置者は、なんと「学校法人明徳学園」なのです。ご存じですよね。あの福西康雄先生が「京都明徳女子商業高校の校長兼理事」の時、ご本人が中心となって昭和61年(1986年)4月に設立なされた学校です。まだ本当に新しい高校です。

 福西先生って誰、なんて言わないでくださいね。私のソフトボールの、そして人生の恩人の一人です。1994年日本ティーボール協会京都府連盟を設立した時とてもお世話になりました。京都府連盟では確か設立当初副会長をお勤めくださいました。会長はあの野中広務先生。

 1968年8月、この京都明徳女子商業高校は、ハワイに遠征したのです。この時の監督が福西先生、コーチの一人が早稲田の学生であった私でした。そもそも、彼と私の最初の出会いは、1966年1月、京都明徳女子商業高校がマニラで開催されるアジアソフトボール選手権大会に日本代表として出場。京都から東京岸記念会館(体育協会の中のソフトボール協会)を経由してマニラに出発されようとしたとき、壮行会が東京で行われました。そこに私は早稲田大学ソフトボール同好会(現在の部の前身)の主将として参加。その時日本ソフトボール協会の専務理事だった吉田清先生が私に福西先生を紹介してくださったのです。当時私はまだ大学1年生、福西先生は私に、大学休みの時、所謂帰京した時コーチに来てくださいとのこと。以前も書きましたが、私は自分でいうのもなんですがそれはそれは熱心に指導しました。教育実習も母校の平安高校にいかず「明徳」でした。それから55年のお付き合いです。私が、最初に出版した「写真で見るソフトボール」の推薦の言葉もお寄せくださり、その推薦文の中に31歳だった私に対して「吉村さんは「ソフトボールの虫」であり、かつまた、わが国では数少ないこの道の理論家」とお書き頂きました。この本は、超ベストセラーとなり、その後ソフトボールの本は、よく売れるということで、3冊、5冊、10冊、20冊と書きまくり、計43冊も書いてしまいました。

 福西先生とは、そのような強い絆で結ばれていたので、この京都成章高校が野球部を創設するときも、誰を監督にするか、相談されたこともあります。その後、京都成章高校野球部OBで大家がメジャーリーグで活躍していたのは知っていたのですが、まさかラグビーがこんなに強くなっているなんて、本当に驚きました。とても嬉しいです。京都のスポーツ好きの人は、高校ラグビーと言えば、川勝先生率いた花園高校、泣き虫先生で有名な山口良治先生の伏見工業高校。何といっても思い出すのはこのお二人、そしてこの2校です。京都成章高校は新聞によると湯浅監督。前述のお二人同様いい指導者なのでしょうね。しっかり覚えることにします。湯浅先生の京都成章高校ラグビー部。

 立派な先生がいれば生徒が集まり、魅力的な練習を行うと、部員は集まります。勉強もスポーツも同じですねえ。どの分野も同じです。指導者が大事です。ティーボールも同様です。リーダーです。だから講習会が必要なのです。

 日本ティーボール協会京都府連盟は、岩本昌信専務理事のご活躍で、以前は西京極球場を借り切り大々的に京都オープンティーボール大会を開催してくれていました。京都新聞の1面を使用してのニュース・案内もありました。ところが、岩本昌信専務理事は私と平安高校の同級生です。お互い結構な年になってしまいました。ぼちぼち後継者、いい指導者・ニューリーダーが必要です。彼の片腕の橋戸良行先生(中京大学ソフトボール同好会・現在の部・の創設者の一人)、彼は私の出身の二条中学。平安高校の野球部の後輩、彼もいい年です。京都連盟の幹部は今真剣に次の時代を引っ張ってくれる若い人を探しています。誰かいい人いませんかね、近畿地区の皆さん。おられたらぜひ彼らに紹介してやってください。京都の野球界には小学生でティーボール、そしてその後、高校野球の世界で、ラグビーでいう川勝先生や山口先生、湯浅先生のようなタイプの指導者が必要です。そのラインで、京都の野球界の名選手、第二の野村克也、吉田義男、衣笠祥男、桧山進次郎、炭谷銀次郎を育てるのです。

 ラグビーも野球と同様素晴らしいスポーツです。個人的にいうと最も好きなスポーツの一つです。ですから、京都成章高校のラグビー部、優勝戦も思い切って名門桐蔭学園に当たっていって必死の勝負をしてください。応援します。福西先生が中心となって創設された学校ですもの。

 今日は、「スポーツというものはラグビーも野球も名門という名だけでは勝てない。いい指導者、周りの理解、恵まれた環境、多くの条件が揃わないと勝てない。それを教えてくれたのが京都成章高校のラグビー部でした」と伝えたかったのです。

 福西先生、改めてラグビー部の決勝進出、おめでとうございます。優勝戦、このコロナ禍の中、東京から東村山から熱烈に応援します。