11月26日「研究と実践(その10) 内野手5人、外野手4人。三角ベース・タイコベース、フォースアウトゲーム等の提案。」

 1992年1月号「ソフトボールマガジン」新春特別企画の表紙は、「4年度から小学生選択必修、指導者必読!! 「小学生にどう教えるか!!」です。

 28ページから33ページ迄6ページを図解説しました。「はじめに」は、11月19日の「理事長からのメッセージ」の最後に「次回予告」として掲載。その後の6ページの内容に関しては、以下のように記述しました。

 Aでは、タイトルと同様「小学生のソフトボールをどう教えるか」。 Ⅰ ソフトボールのゲームの特性 Ⅱ ソフトボールのボールやルールの特性 Ⅲ 小学校高学年ではどのソフトボールか Ⅳ ボールの決定 Ⅴ ソフトボールの指導内容 Bでは、Ⅰ ジュニアルールでゲームが楽しめるか、Ⅱ ルールの柔軟性を、でした。

 AのⅠゲームの特性では、「ソフトボールは、いつでも、どこでも、誰でも、手軽に、楽しくプレーすることが出来る」。Ⅱボールやルールの特性では、ボールに関して「日本では、1、2,3号球と3種類ある。アメリカでは、12インチ(3号球)、14インチ、16インチのボールがある」。ルールは、「ファーストピッチ、スローピッチ、ミディアムピッチ、マウンテンボールと4種類がある」。したがって、国際的観点からして、ソフトボールとは10種類以上の楽しみ方がある、と説明した。Ⅲ「高学年では、どのソフトボールか」では、①ファーストピッチの特徴、②スローピッチの特徴を解説。Ⅳボールの決定では、1号球の小さなボールよりも、3号球か2号球の比較的大きい球を使用すべきと提案した。

 次にⅤでは、「指導の方法」を提案した。①2人1組のノーバウンドのキャッチボール、②2人1組のゴロのキャッチボール、③4人1組で6-4-3のダブルプレー、④4人1組で4-6-3のダブルプレー、⑤4人1組で遠投とカットプレー、⑥2人1組で投手と捕手の練習、⑦4人1組で投手、捕手、打者、球審の練習、⑧6人1組でトス打撃と守備練習、⑨6人1組でハーフ打撃と守備練習、⑩スローピッチのゲームを学校ルールで学ぼう、について書きました。

 Bでは、「小学校のソフトボールゲームはどうあるべきか」でした。

 ①ジュニアルールでゲームが楽しめるか。ここでは、「ジュニアルールに則って試合をしたとしても、よほど練習を多く行った児童ばかり集まらないと、試合にならない。それは、先ず、投手がストライクゾーンに投球できないこと、打者がストライクゾーンに来たボールを打ち返せないこと、野手が打たれたボールを捕れないこと、捕ったとしても一塁まで投げられないこと等が考えられる」と書きました。

 ②日本ソフトボール協会の小学生ルール。ここでは、ただ紹介にとどめました。

Ⅱルールに柔軟性を。[野手のルールに柔軟性を]そこでは、③「11人制ソフトボールを提案する」でした。11人制とは、内野手5人、外野手4人のことです。すなわち、内野手は、一塁と二塁と三塁は、各塁ベース近くで守備する。その間に第一遊撃手と第二遊撃手が入る。外野手については、内野手間を抜けた打球を処理することが大切ですから、各内野手の間にその延長線上に入る。と。すなわち、外野手は、第一外野手が、三塁手と第二遊撃手の間、第二外野手は、第二遊撃手と二塁手の間、第三外野手は、二塁手と第一遊撃手との間、第四外野手は、第一遊撃手と一塁手の間で、それぞれ外野手の位置でプレーすることを義務付ける、としました。

 これが、日本式ティーボールの選手の数、守備位置等の基本となりました。

 更に、[投手のルールに柔軟性を]④「ピッチャーボックスを描く」。このねらいは、「児童の技術レベルに合わせて、そのボックス内から投げる。その投球は、勿論山なりであり、それを捕る捕手は、中腰で構え、投球は必ずワンバウンドで捕球しなければならない」としました。 ⑤「投手は打者にトスをする」。 ⑥「攻撃側から投手を出す」。 ⑦「バッティングティーを置く」。このねらいは、「打者は止まったボールを打つため、間延びしないゲームとなる。すなわち、内・外野手へ打球は頻繁に飛ぶようになる。全員が、捕ったり、投げたり、走れたりする。ゲームが楽しくなる」と記述しました。

 日本式ティーボールの完成が近づいています。

 ⑧「ボールを大きくする」 ⑨「小学生ソフトボールバット(アメリカ製も可)を使用する」 ⑩「ラケットソフトボール」 ⑪「ハンドソフトボール」 ⑫「キック・ソフトボール」

 [走者のルールの柔軟性を]⑬「フォースソフトボール」これは、常に満塁の状態でゲームを行うとお互いにチームの得点は多く入るが、内野手のプレーは容易となる。この場合、一死満塁で、打者が二塁打を打って2点が入ったとしても、次の打者の時は、予備の走者が一塁を埋め、再び一死満塁からプレーするというものである。⑭「二塁へ走るゲーム」等を詳述しました。

 [簡易ソフトボール]⑮「6人対6人のハーフ・ソフトボール」(三角ベースのことです) ⑯「3人で楽しむソフトボール」(タイコベース・タイベン)今の「メジャーリーグゲーム」です。   以上です。

 <小学生の指導者必読>「小学生にどう教えるか!!」。 これは、日本ティーボール協会を創設する、また、ルールを作成する、1年10か月前の提案・記述でした。