3月6日「ティーボールのプレー経験しかない人がメジャーのコーチに!分析力が評価」

 2018年12月、ティーボールのプレー経験しかないジョナサン・アーリッチマン氏が、大リーグ・レイズのコーチとしてユニフォームを着ることになったことを皆さんご存じですか。

 私がこれを知ったのは、今年の1月23日日経新聞に投稿したスポーツライター・丹羽政善氏のレポートを読んだ時のことでした。その記事の冒頭、「北米には『Tボール』と呼ばれる、野球の入門的な遊びがある。主に小学校に入る前の子供たちのレクリエーションで、バッテングティーの上に置いたボールを打つことでゲームが始まる。常にボールが飛び交うので、突っ立っている子供がいない。彼らはそうして野球のルールや楽しさを学んでいく」と書かれていたのです。

 その後の丹羽氏の記事の内容が素晴らしい。久しぶりで立派な記事に出合いました。そこには、「アーリッチマン氏は5年前からレイズのデーター分析を担当、そこで監督の要望によって、プロセス&アナリティクスというコーチ職が新設され、そこに収まった。異例ではあったが、さほど驚きは広がっていない」と。彼の紹介以外では、メジャーでは今バイオメカニクス、動作解析、データー分析などの専門家が必要とされています。また、マネーボールで有名なセイバーメトリクスの採用、統計学の知識も大切です。こういった野球に科学、分析、解析が必要ということが一つ一つ丁寧に紹介されているのです。そして彼は結びとして、「現役時代の実績でテレビの解説席に座ることはできても、それは監督やコーチへの手形としては通用しない。今や、そういう時代になった」と。いやあ、楽しい読み物です。私は5回ほど読み直しました。その記事机の引き出しにしまっています。私にとっては味のある記事です。その冒頭が、「アメリカのティーボール」の紹介からです。日本でティーボールの普及に全力投球しているものにとっては何とも言えないほどいいですね。

 また、その記事の中には、19年、11月、レイチェル・バルコベック氏がメジャーでは女性初のフルタイムの打撃コーチとしてヤンキース採用されたことも記述されています。この人事も凄いことです。私は正直知りませんでした。スミマセン。あの、「くたばれ!ヤンキース」として有名なメジャー1の名門強豪チームの打撃コーチです。そういえば、我々の頃でもメジャーの監督はと言えば名選手ばかりでしたが、ヤンキースだけはケーシー・ステンゲル監督、彼はメジャーリーグの経験はなくマイナーの選手経験だけで世界1の大監督になった方ですよね。アメリカの球団は、才能主義、チームに良いこととなれば、様々な「ナイストライ」をします。それを見ても、聞いても、読んでも楽しいです。

 元横浜ベイスターの筒香選手は、レイズでしたよね。いい影響を受けて日本に帰ってきてほしいです。

 アメリカティーボールの出身のジョナサン・アーリッチマン氏のご活躍を心から願っています。応援しています。

 レイズ・キッズ・ティーボールチームと我々の日本代表キッズ・ティーボールチームと近いうちに国際ティーボール親善試合を行いましょうよ。英語で「試合しよう」とレイズ球団に手紙でも書きましょうか。

 そして将来、日本においても日本式ティーボールのプレー経験のみの指導者が、プロ野球監督、あるいはコーチになり日本1のチームを作り上げるそういう野球界になるとこれまた楽しいですね。ティーボールのプレー経験のある方どうですか。将来プロ野球のコーチとして声がかかれば、「OK」されますか。是非お引き受けください。ジョナサン・アーリッチマン氏のように。

 丹羽政善さん、日経新聞、素晴らしい記事をありがとうございました。