5月24日 台湾編③ 「ソフトボール教室」が「塁球教室」。「図解コーチ ソフトボール」が「運動広場 塁球」。それらがベストセラーに!

 1900年代から2010年にかけて、台湾で2冊のソフトボールの本が、ベストセラーになりました。それらは「塁球教室」と「塁球」です。その影響か、その頃から台湾の女子ソフトボール(ファーストピッチ)界は、アジアにおいて、日本に次ぐ強豪チームを輩出するようになりました。現在でも、台湾の女子チームは、アジアの中では強いです。

 ベストセラーの前者が、運動必勝新教材⑫「塁球教室」原著 吉村正、編譯 〇〇(読めません)図書公司編集部、発行人 劉英富、印刷所 通美彩色印刷有限公司 発行所 〇〇図書〇〇有限公司。(下図参照)

 後者が、図解指導〇色印刷 運動広場「塁球」吉村正著、考逸和編譯、藍群書店股分(人偏がいります)有限公司。

 上記2冊のソフトボールの本(書籍)は、私が書きました。

 前者の原著は「ソフトボール教室」(220ページ)大修館書店、初版は今から43年前の1980年6月です。この本は数10年間、日本ではベストセラーでした。現在でも絶版されず、ロングセラーになっています。モデルの男子は早稲田大学ソフトボール同好会(現在の部)の選手(学生)達、女子は、東京女子体育大学の学生(部員)達でした。早稲田大学のソフトボールの授業の教科書にしたこともあります。学校、地域の図書館で、今尚、目にします。

 後者の原著は「図解コーチ『ソフトボール』」(207ページ)成美堂出版、初版は、1989年1月、連続写真のモデルは、男子は早稲田大学ソフトボール同好会の選手(学生)達、女子は戸田中央総合病院の選手達でした。投手の投球法については、私が自らモデルとなり、ウインドミル短期習得法、速球の投げ方、カーブ、ドロップ、ライザー、チェンジアップの投げ方等を詳しく説明しています。これまた、日本でベストセラーとなりました。吉田勝光先生から「良い本を出されましたね」と、当時電話で褒めて頂いた書籍です。

 因みに、本書は韓国でも翻訳され、よく売れたと聞いています。その本は、私は持っていません。

 上記の2冊は、それぞれの日本の出版社から譲り受けました。今、私が持っている大修館書店の担当者から頂いた「塁球教室」は、中華民国78年8月三版四刷とあります。中華民国78年は、平成元年だそうです。中井専務理事に教えてもらいました。西暦でいうと1989年です。それから34年が過ぎています。

 「塁球」は、成美堂出版の担当者から頂きました。本書は、中華民国83年12月初版とあります。西暦でいうと1994年。これまた、約30年前に台湾で発行されたのでした。

 1989年は、台湾三商の日本支店長張氏が、スローピッチ・ソフトボールの件で、私の研究室に来られたときでした。同年、上記2冊のファーストピッチのソフトボールの書籍が、台湾でベストセラーとなっていたのです。この頃は、日本でも台湾でも、リトルリーグの野球のみならず、ソフトボールも大変なブームだったのです。

 それから20年後、台湾の野球雑誌、「職業棒球」2009年4月号、98と99ページの見開きに、日本のスポーツライター戸部良也氏が、「棒球(野球のこと)発展的2個提案」という見出しで、NPO法人日本ティーボール協会編「ティーボール入門」と2008年吉村正ゼミ発行の「日本ティーボールセミナーからみるNPO法人日本ティーボール協会15年の歩み」を紹介しています(下図参照)。戸部氏は、当時は日本ティーボール協会の評議員。

 この記事が発表された9か月後の2010年1月、第17回日本ティーボールセミナー「―アジアティーボール(普及)協会設立の時に―」を開催したのでした。

 台湾の野球・ソフトボール愛好者は、当時、戸部氏が書いたように、棒球(野球)や塁球(ソフトボール)を発展させるためには、日本式ティーボールを普及させることが大切と理解してくれたのでした。加えて、アジアティーボール協会を設立させることも必要と。