7月12日「陳兆麗先生が名古屋から来所。3時間の実り多い話し合い。中国、モンゴル、ボールの製作。」

 本日、13時49分東村山駅着の電車で、アジアティーボール連盟副理事長・日本協会理事の陳兆麗先生が名古屋からわざわざ協会事務所にお越しになりました。雨傘を2本持ち駅までお出迎え。改札口を出るや否や、陳先生と私は笑顔、約2年半ぶりの再会です。

 実は陳先生とは、昨年末の12月26日の全国大会でお会いしていました。ご主人と一緒でしたので長話は無しでした。陳先生は以前、私が早稲田大学の教授時代に、毎週月曜日のゼミに一年間、名古屋から所沢まで学習に来られていました。その後、人間科学研究所の研究員も兼ねて頂きました。それは、日本式ティーボールを中国へ普及させるためでした。陳先生はゼミ生からも大変な人気でした。それは先生が聡明でフレンドリー、且つ博識で、謙虚であったからです。

 3時間熱のこもった話し合いを行った後、17時ジャストに事務局を出られ、高田馬場、品川経由で名古屋に戻られました。今日一日、日帰りの強行軍です。でも、先生はそれをハードスケジュールとは一切感じておられません。それは、コロナ前までは、中国全土、台湾、韓国、アメリカ、カナダ、またある時はヨーロッパの国々と、世界中を飛び回っておられたからです。とにかく凄いバイタリティーのある物凄い先生です。

 今、中国では、日本式ティーボールが全土に広がっています。この仕掛人が、陳先生なのです。私もアジア連盟会長として、少しは貢献させて頂いています。中国はとにかく広いです。そこで、この日本式ティーボールを普及させるとなると、大変なエネルギーが必要となります。その力と人脈と情熱が陳先生にはあるのです。中国では、野球・ソフトボール連盟という組織がありますが、その中で最も普及しているのは、野球やソフトボールではなく、日本式ティーボールなのです。これは、止まっているボールを打つことは、小学生だけでなく、中学生、高校生、大学生、成人、高齢者とどの年代の人でも楽しめるからです。

 中国の野球・ソフトボール界にとって、陳先生の功績は極めて大きいと言えます。

 今日の話し合いの中心の一つは、8月20日から私の代理でモンゴルに行っていただく件でした。8月23日がモンゴルと日本の友好50周年ティーボール親善試合です。陳先生には、本部席でアジアの役員さんと、中国で如何にしてこの日本式ティーボールを普及させたかを説明してください、とお願いいたしました。他の3人の派遣役員は、審判、技術指導、普及活動等でご貢献頂けると思っています。

 ティーボール用具の件についても話をしました。私が「台湾のM社がボールの値上げを要求してくるのですよ」というと、開口一番、「先生!それはおかしい。今円安で儲かっているのは、外国、台湾ですよ。それなのに値上げとは許せません」。明解です。大切なことを陳先生から学びました。そこで陳先生曰く、「中国でティーボールの用具を製作する会社を数件知っています」。私は、「用具製作メーカーを台湾の1、2社しか知らないというのは不安。日本協会としては、数社関係を持つ必要ある」と。私は陳先生に、日本で公認している4種類のボールを差し上げ、そのボールとほぼ同じ形状・反発・重量で9・11・12インチのボールを中国で製作していただけるようにお願いしました。

 品質の良いボールが安く、出来上がると嬉しいです。プレーヤーが喜びます。

 「理事長からのメッセージ」でも、話は盛り上がりました。毎回読んでくださっています。「先生、三田の慶応義塾大学に行かれましたね。昼食はサンドイッチで、駅そばは出汁をワイシャツにこぼすと初対面の先生に失礼だと書いてありました。大谷さんの明るいニュースは良いですね、研究と実践はなぜこの日本式ティーボールが誕生して、どのように普及させてこられたのが、非常に良く分かります」。嬉しくなるようなことを次から次へとおっしゃってくれます。この後もさらに続きました。

 「一球ベーボール・一球ソフトボール」についての質問。「ストライクゾーンを外れた一球を見送るとどうなるのですか?」私は「打者は即一塁です」。「ストライクとは打つという意味です。打者は投球を打つという姿勢で打席に入るのです」。どんどんない議論が深まります。これは、あの丸山先生と話している時と似ています。才能豊かな陳先生からの質問が絶えません。私も気持ちが乗ってきました。こういう有能な先生だから、中国で奇跡に近いようなこの日本式ティーボールの発展があるのです。

 様々なことを話し合った3時間でした。協会に戻ったのが5時30分だったので、今日は「理事長からのメッセージ」を書くのを止めて、真っ直ぐ家に帰ろうかとも考えたのですが、この「理事長からのメッセージ」を楽しみにしている方が少しでもおられるならば、書いてから帰ろうと決めました。

 陳兆麗先生との2年半ぶりの楽しい、実り多い話の内容を皆さんにお知らせいたしました。

 明日は、早稲田大学ソフトボール部女子部エースが朝10時から90分、優勝の報告に来ます。笑顔で迎え、笑顔で話が聞けそうです。明日も良い日になりそうです。

 じゃー! また、明日!