4月20日「友達とボールで楽しく遊ぶ。 学校のコンクリート塀の有効利用を!」

 昨日、親子でボールあそびを!を書きました。今日は、学校で友達や先生とボールあそびを!を書きます。

 2017年、文科省から出された「小学校学習指導要領(平成19年告示)解説体育編」の中で1・2年生の体育の授業はどのように行われるのか。

 58ページの 「ア ボールゲーム」を引用し皆様に紹介しました。もう一度それをご覧ください。

 そこでのキーワードは、「投げる」、「蹴る」、「捕る」、「的に当てる」です。

 これらは小学校3、4、5、6年生で行う「ゴール型」「ネット型」「ベースボール型」いずれの運動でも、必ず行わなければならない基本動作です。

 即ちゴール型であれば、サッカー、バスケットボール、ハンドボール、フラッグフットボール、タグラグビー。

 ネット型は、ソフトバレーボール、プレルボール、バドミントン、テニス。

 そしてベースボール型では、ソフトボールやティーボール等です。

 以上の多くのボールゲームは、子ども用として柔らかいボールを考案しています。サッカーもバスケットボールも柔らかいボールがあります。バレーボールもソフトバレーがあります。野球とソフトボールもティーボールがあります。

 では、この小学1、2年生にどの様な体育や遊びをすれば、学校の友達と楽しく汗を流せるのか、それを考えましょう。

 この指導要領にもあるように、私は、子どもに「的あてゲーム」を楽しく指導することだと思っています。的に向かってボールを投げる。ボールを蹴る。ストレス解消に最適です。その跳ね返ってきたボールを捕る、これもまた面白いです。サッカーに進もうと思っている児童は、跳ね返ってきたボールをまた蹴ればそれは楽しいです。野球・ソフトボールが好きな子は、跳ね返ってきたボールをしっかりと体の正面で捕りそしてすぐさまボールを的に向かって投げる。いい運動になります。技術も短時間で上達します。無駄がないのです。一人でも効率よくこれらの技術を習得できます。

 友達が、3、4人いれば、一列になって最前列の人が的に向かってボールを投げる。投げ終わったら後ろに回る。次の人が、はね返ってきたボールを捕り、そしてまた的に向かって投げる。投げ終わったら後ろに回る。3人目の人も同じプレーを行う。こうすれば、投げる動作も、捕るプレーも、正面に入る動きも全て、この「的当てゲーム」でその技術を習得できるのです。7、8人友達がいれば、2か所で競争もできます。この遊びはこのコロナの中、流行しますよ。ブームになる可能性もあります。是非学校で取り組んでみてはいかがでしょうか。

 では、小学校にそのような場所はあるのでしょうか。あります。

 今、文科省の方では、ブロック塀は、古くなると壊れやすくなるので、児童の安全を考えて、必要の無いものは取り壊すように指導されているようです。これは当然のことかなと思います。

 そこで皆さん思い出してください。実は、多くの小学校にはコンクリートの頑強な塀が校庭の隅の方に設置されています。実は、それがほとんどの場合、体育並びに遊び時間に使用されていないのです。校庭の飾り物のようです。ある小学校では、絵の上手な方がコンクリート塀いっぱいに動物の絵や電車の絵を描いていたりします。鑑賞用になっています。これはこれで美しいのですが、子どもの健康・発育・発達を考えたとき、この絵はできるだけ体育館か美術室で描いてもらいたいです。運動場は、その名の通り運動できる場所であってほしいと思っています。

 このような考えを私は持っているものですから、昨年の緊急事態宣言の間、東京都多摩地区の多くの小学校の校庭を見て歩きました。そこで片っ端から写真を撮りました。下に私が撮ったコンクリート塀の写真を貼り付けます。皆さんご覧になってこの塀をどのように描けば、子ども達はこの塀を有効に使用できるかお考え下さい。このコンクリート塀があることによって、文科省から出された小学校学習指導要領の1、2年生で示された、「投げる動作が、捕る動作が、蹴る動作」が遊びながら「学べる」のです。また、それらの動作が「上達する」のです。この時期一人でボールをその塀にボールを全力で投げることによって、また蹴ることによって、「ストレス解消」もできるにです。一石二鳥です。

 ただ見てるだけの運動場にあるコンクリート塀は、体育を、遊びを、子どもを愛する人間からすると、今の状態は「もったいない」です。

 もっともっと子どもの健康をこのコロナの時期考えましょう。それが指導者や、大人の仕事ではないでしょうか。